アニメを見ない母と鬼滅の刃の1話を見る
唐突に鬼滅の刃が見たくなった。
発端はジャンプ+で黒子のバスケが10巻分無料公開される→黒バスのアニメも見たくなる→見ているうちに鬼滅の刃も見てみたい……と思いつく
風吹けば桶屋が儲かるとは言ったものだ。どう転がるのか分からない。
リビングに行くと丁度母親がいたので一緒に見ることになった。
母親は
・ジブリやディズニー以外のアニメはほとんど見ない。
・韓国ドラマ・中国ドラマ・洋画の歴史宮廷モノが好き
・アクション映画好き
・半年前までガラケーを使用していた
・LINE=怖いアプリだと思っていた
といった人間であるため、アニメはどうなるか分からなかった。
ただ、昔母と唯一一緒に買っていた漫画が犬夜叉だったので鬼滅の刃ならいけるかもしれない。ちなみに母の推しは殺生丸である。
鬼滅の刃は原作の1話だけ試し読みで見ている。
☆鬼滅親に見せられるんじゃないかポイント(1話だけ見た時点での判断)
・露出の高い女の子が出ない
・変なサービスシーンがない
・主要キャラが沢山出ないので覚えやすい
・シビアでご都合主義ではない展開
・家族愛
考えてみると大丈夫な気がしてきたぞ。
バトル路線のおしんみたいなノリでいけるかもしれない。
そして視聴開始……
壮大な雪景色からの妹を抱える炭治郎。
話は少し前、悲劇が起こる前の炭治郎の視点になる。
――人生には空模様があるからな 移ろって動いていく
――幸せが壊れる時はいつも血の匂いがする
独特な語り口。味があって良い。
禰豆子「あの子、お父さんが死んじゃってから寂しいのよ……」
母「へえ~大変だねえ」
親切なおじさん「鬼が出るから泊っていけ」
母「何でこんな優しいの?何かある?」
自分(…うるさいなあ)
母、テレビを見ながらヤジを飛ばすことをよくするのだ。わりとうるさいので本当止めて欲しいのだが止めろと言っても止めないのが母である。
ここから 炭治郎が殺された家族を見つけて呻くシーン、声優の抜群の演技力で苦しくなってしまった。
まだ息のある禰豆子を抱えて医者を求めて山を下るところから母がヤジを飛ばさなくなっていた。
これは母も集中しているな。しめしめ…
道中、禰豆子が暴れ出して彼女の異変に気付く。
禰豆子は鬼となっていたのだ。
そこに鬼になった禰豆子を殺すべく、富岡義勇と名乗る男が現れる。彼こそ鬼狩りの一族であった。
富岡に禰豆子を助けてくれるように懇願して土下座をする炭治郎。
少年誌って土下座するんだな……主人公の土下座ってなかなか迫ってくるものがある。
そんな炭治郎に富岡は甘えるな!と吠える。
彼の説教は本当に厳しい。シビアな世界観が伝わってくる。
この富岡、鋭い言葉で炭治郎を一喝しているが、彼の語りであえて厳しくものを言っていると分かる。本当は人情に篤い奴なのだ。
炭治郎の懇願空しく 鬼となったからには殺すしかない!と富岡が禰豆子に刃を向ける。
そのとき炭治郎が動いた。
ここのカメラワークすごい。視点が切り替わって富岡側の視点に一瞬変わる。
投げつけた石がテレビ画面に向かってくるのでちょっと一瞬だけ3Dっぽい。
炭治郎が木の間を抜けて富岡の元に駆け寄り、振りかぶって襲い掛かる!
だが富岡にたどり着く前に殴られ撃沈!
……と思ってたら富岡は彼の手元を見て気付く。アレ?炭治郎斧もってなくね?どこ行った?
その瞬間、落ちてきた斧が富岡の真横を通過!
見事な流れ。
母が何でこうなったの?って呟いてたけど次のシーンで富岡先生が分かりやすく今のシーンで何が起こったのか解説してくれるのでちゃんとついていける。
木の陰に入った時、斧を高く放り富岡の頭上を狙う。
自分はそのまま斧を持ってるふりをして特攻、自分がやられている間に落ちてきた斧で攻撃!という作戦だったらしい。
こんな場面で思いつくなんてこいつ天才か……めちゃくちゃ才能あるじゃん……
富岡は炭治郎をかばおうとする禰豆子を見て彼女の処分を留まる。
そして目覚めた炭治郎に師匠の地を訪ねろと告げて去って行った。
そんなところで1話終了。
自分「どう?」
母「面白いじゃん」
なかなか好感触だったようだ。
自分「主人公の演技がすごかったね」
母「え?刀の人(富岡)の方が良くない?」
個人的に炭治郎のアニメっぽくない自然な声質がアニメを見ない母的にいいんじゃないかと思ったけどそうでもないらしい。
鬼滅の刃、気まずくなるシーンもなかったので自分も楽しめた。
母と見るのも色々視点が違っていて面白いかもしれない。
この先も母は見ることが出来るだろうか。個人的に少年誌のサービスシーンは母と見たくはないが。