アプリゲームプレイ&紹介【MAGICUS】①
久しぶりに面白いゲームをダウンロードした。
マジカス。
決してディスっているわけではない。
タイトルなのである。
MAGICUS。
パズルで戦う系RPG。
これがとても時間泥棒だった。
買い切りのゲームで追加課金もなし。300円前後で買えてしまう。安すぎる。
序盤だけ紹介がてらプレイ記。
ゲームの導入。
目が覚めるとゼルダ姫よろしく謎の声に話しかけられる。
謎の心理テストが始まりこれで自分のパラメーターが決まる。
気が付いたら主人公は暗闇の中。
なんか記憶もない。ここはドコ?状態。
主人公はドラクエタイプの無口主人公。こんな時も動じないで冷静に脱出するべく行動する。
ダンジョン道中はイベントがいろいろ起こる。
パラメーターが高いと成功しやすい。
ちょっぴりイベントがワンパターンになってくるのがたまにきず。
敵はランダムエンカウント。
これがバトル画面。
タップすると宝石が消える。
同じ色を三つ並べると宝石が消えて攻撃できる。
さらに話が進むと一気にクラッシュして消せる特殊な宝石も出てきて爽快。
ジャラジャラ上から降ってきて訳がわからないくらいコンボが決まる。楽しい。中毒。
洞窟を出る直前、難易度選択がある。
地獄モード、クリアできる保証がないらしい。やべーぞ。
簡単モードでプレイ。
簡単っていうくらいだしサクサクすぎるのでは?って思ってたけど普通によく死ぬ。
全然サクサクじゃない。難易度の認識が制作側と違う。
ダンジョンの外では装備を整えたり魔法のセットができる。
こういう家の中はダンジョンと違って生活感があるのいいな。
ファンタジー界での日常生活はワクワクする。
まあこの画像の小屋はすぐに廃墟になるんだけどね。
近くの草原を抜けて城にたどり着く。
セクシーな女性のほうが王様。
おっさんの方が兵士。
兵士のビジュアルが王様過ぎて脳がバグる。
なんか彼らが君勇者だから世界救うために各自に存在する光る玉集めてきてね^^
って言いだして世界救うことになった。
主人公も特に何も言うことなくハイそうですかと承諾。
肝っ玉が据わりすぎている。
城の広場にはいろんな人間が生活している。
仲介屋。
彼に金を払わないと店の利用ができない。
なんかこいつに金を払うのだまされてる感がして釈然としない。
妖精のお嬢様。
この妖精、世界樹の葉を加工して別のアイテムにする。
序盤で葉っぱの価値もわからずホイホイ加工したけど後に
世界樹の葉は常に不足が続く超重要アイテムになると分かり後悔する羽目になった。
絶対に序盤は頼まないほうがいい。
仲介してもらった宿屋。
金のないうちは宿屋は馬小屋が基本となる。
そんなところ泊めるなよと思ったけどよくよく考えたら毎回馬小屋泊まりに来る奴を客扱いしてくれる時点で菩薩である。
ちなみに城に行った後小屋に戻るとこうなる。
無情。
主人公は第一の光の玉を見つけるために山道へ向かう。
道中のバッタとバトル。
ちょっとシュール。
昆虫と格闘しながらも進んでいると……
ガリべと名乗る男に引き留められる。
どうやら彼は勇者である主人公の仲間にしてくれとのこと。
顔がモブっぽいぞ……名前固定だし……
こいつ道中裏切ったりイベントで死んだりしないだろうな……
疑惑MAX。
一度断ってみるものの押し切られて仲間になった。
仕方ねえなあ……足引っ張るんじゃねえぞ……
ガリべ、超優秀。
特殊クリスタルで一掃出来るように。
なんだこいつ。こんなモブみたいな見た目なのに超有能じゃん……
仲間から抜けないで……
道中ガリべからこんな質問が。
お前の ナンバーいくつ?
なんでも彼曰く、この世界の住民はみんな体にナンバーと呼ばれる数字を身体にもって生まれてくるとのこと。
身分はナンバーにより定められ、数値が高いほど偉い。
高ナンバー専用の施設まであり、低ナンバーは差別の対象である。
へえ、大変だな。
主人公はナンバーがないらしい。
なんでだろうねーって言ってるうちにボスにたどり着いた。
でかいイノシシ。序盤のボスって感じだ。
イノシシの寝床には人間の死体と光るもので溢れている。
しれっとダークな表現が出る。
まあサクッと倒すぜ!
こっちにはガリべさんがいるんだからな!
サクッと倒して光る玉ゲット。
城に報告。
でかした!と言われて他の場所にもあるから行ってきてね^^
と送り出される。
ここからしばらく城はストーリーに絡まなくなるんだけれど、城に行くと王の力でジョブチェンジが出来るようになる。
職業変更画面。
ここの選択画面、専用のBGMが流れるんだけどペルソナみたいなスタイリッシュな曲ですごい格好いい。
ラスボスと対面するときにこれのアレンジかかったらめちゃくちゃ燃えるタイプのやつ。発想がまんまペルソナ3
次は洞窟に進むことになる。
アニメを見ない母と鬼滅の刃の1話を見る
唐突に鬼滅の刃が見たくなった。
発端はジャンプ+で黒子のバスケが10巻分無料公開される→黒バスのアニメも見たくなる→見ているうちに鬼滅の刃も見てみたい……と思いつく
風吹けば桶屋が儲かるとは言ったものだ。どう転がるのか分からない。
リビングに行くと丁度母親がいたので一緒に見ることになった。
母親は
・ジブリやディズニー以外のアニメはほとんど見ない。
・韓国ドラマ・中国ドラマ・洋画の歴史宮廷モノが好き
・アクション映画好き
・半年前までガラケーを使用していた
・LINE=怖いアプリだと思っていた
といった人間であるため、アニメはどうなるか分からなかった。
ただ、昔母と唯一一緒に買っていた漫画が犬夜叉だったので鬼滅の刃ならいけるかもしれない。ちなみに母の推しは殺生丸である。
鬼滅の刃は原作の1話だけ試し読みで見ている。
☆鬼滅親に見せられるんじゃないかポイント(1話だけ見た時点での判断)
・露出の高い女の子が出ない
・変なサービスシーンがない
・主要キャラが沢山出ないので覚えやすい
・シビアでご都合主義ではない展開
・家族愛
考えてみると大丈夫な気がしてきたぞ。
バトル路線のおしんみたいなノリでいけるかもしれない。
そして視聴開始……
壮大な雪景色からの妹を抱える炭治郎。
話は少し前、悲劇が起こる前の炭治郎の視点になる。
――人生には空模様があるからな 移ろって動いていく
――幸せが壊れる時はいつも血の匂いがする
独特な語り口。味があって良い。
禰豆子「あの子、お父さんが死んじゃってから寂しいのよ……」
母「へえ~大変だねえ」
親切なおじさん「鬼が出るから泊っていけ」
母「何でこんな優しいの?何かある?」
自分(…うるさいなあ)
母、テレビを見ながらヤジを飛ばすことをよくするのだ。わりとうるさいので本当止めて欲しいのだが止めろと言っても止めないのが母である。
ここから 炭治郎が殺された家族を見つけて呻くシーン、声優の抜群の演技力で苦しくなってしまった。
まだ息のある禰豆子を抱えて医者を求めて山を下るところから母がヤジを飛ばさなくなっていた。
これは母も集中しているな。しめしめ…
道中、禰豆子が暴れ出して彼女の異変に気付く。
禰豆子は鬼となっていたのだ。
そこに鬼になった禰豆子を殺すべく、富岡義勇と名乗る男が現れる。彼こそ鬼狩りの一族であった。
富岡に禰豆子を助けてくれるように懇願して土下座をする炭治郎。
少年誌って土下座するんだな……主人公の土下座ってなかなか迫ってくるものがある。
そんな炭治郎に富岡は甘えるな!と吠える。
彼の説教は本当に厳しい。シビアな世界観が伝わってくる。
この富岡、鋭い言葉で炭治郎を一喝しているが、彼の語りであえて厳しくものを言っていると分かる。本当は人情に篤い奴なのだ。
炭治郎の懇願空しく 鬼となったからには殺すしかない!と富岡が禰豆子に刃を向ける。
そのとき炭治郎が動いた。
ここのカメラワークすごい。視点が切り替わって富岡側の視点に一瞬変わる。
投げつけた石がテレビ画面に向かってくるのでちょっと一瞬だけ3Dっぽい。
炭治郎が木の間を抜けて富岡の元に駆け寄り、振りかぶって襲い掛かる!
だが富岡にたどり着く前に殴られ撃沈!
……と思ってたら富岡は彼の手元を見て気付く。アレ?炭治郎斧もってなくね?どこ行った?
その瞬間、落ちてきた斧が富岡の真横を通過!
見事な流れ。
母が何でこうなったの?って呟いてたけど次のシーンで富岡先生が分かりやすく今のシーンで何が起こったのか解説してくれるのでちゃんとついていける。
木の陰に入った時、斧を高く放り富岡の頭上を狙う。
自分はそのまま斧を持ってるふりをして特攻、自分がやられている間に落ちてきた斧で攻撃!という作戦だったらしい。
こんな場面で思いつくなんてこいつ天才か……めちゃくちゃ才能あるじゃん……
富岡は炭治郎をかばおうとする禰豆子を見て彼女の処分を留まる。
そして目覚めた炭治郎に師匠の地を訪ねろと告げて去って行った。
そんなところで1話終了。
自分「どう?」
母「面白いじゃん」
なかなか好感触だったようだ。
自分「主人公の演技がすごかったね」
母「え?刀の人(富岡)の方が良くない?」
個人的に炭治郎のアニメっぽくない自然な声質がアニメを見ない母的にいいんじゃないかと思ったけどそうでもないらしい。
鬼滅の刃、気まずくなるシーンもなかったので自分も楽しめた。
母と見るのも色々視点が違っていて面白いかもしれない。
この先も母は見ることが出来るだろうか。個人的に少年誌のサービスシーンは母と見たくはないが。
作った曲を置く
1曲目が出来たことが嬉しくて曲もいくつか作成した。
前回に続き2曲目。
マイナーコード増やせば中二病的な教会チックな曲になるんじゃないかと思ったけれど曲の展開の仕方が分からなくなり、最終的にくたびれたオッサンの哀愁漂う曲になってしまった。
3曲目。1曲目と似ている。
ここから明るい調子の曲を作ると基本的にこの曲と大差ない雰囲気になってしまう。
やっぱりCメジャーコード以外を使わずそこから発展しないでひたすら初歩的なことをしていることも要因かもしれない。
似た曲調が続いたので飛ばして5曲目。
牧場物語にしたかったんだけど途中から異様にシリアスな雰囲気を帯びてしまった。
ルーンファクトリーだったのかもしれない。
曲の中に犬と鳥をぶちこむ。もうヤケクソである。
音楽ド初心者が曲を作る~アップロード編~
作曲してここにアップするまでの過程にめちゃくちゃ時間がかかった。
本当に大変だったのと、変換サイトを作ってくれている人の感謝を込めてここまでの経緯を書きたい。
曲をブログにアップしたい!そう思ったけどやり方がよく分からない。
dominoファイルをドラッグしてブログに引っ張っていったらそのまま曲流せるんじゃないの?
というハイパーPC素人の発想で通るわけもなく、当然ながら無理。
調べるとdominoはMIDIファイルという音楽の指示書みたいな状態なのでそれを変換しなくてはいけないらしい。
MIDIファイルをMP3に変換する方法を調べると、iTunesに取り込んで変換する方法が楽で良いらしい。検索結果にも一番表記されるのでメジャーなやり方なのだろう。
へえー!そりゃいいなと思ってサイトを参考にするもサイト通りのアイコンがない。曲が取り込めない。
ゑ??
と思ってさらに調べると結構前のアップデートで出来なくなったそうだ。
一応やり方はあるにはあるらしい。
知恵袋
(^ω^)?????
PC素人には難しすぎたのでiTunes以外の方法をひとまず探すことにする。
MP3にするには
MIDIファイル→WAVファイル→MP3
の過程が必要らしい。
取りあえずWAVファイルへの変換はdomino自体が持っている機能なので、WAVファイルに変換。MP3まであともう一息である。
WAVをMP3にするにはアプリやサイトで変換すればいいらしい。
しかし調べてみると変換サイトは海外のものばかりが検索上位に出てくる。
本当に安全なのだろうか……英語も分からないので不安しかない。
昔海外サイトのコンテンツをダウンロードして変な警告文に付きまとわれる羽目になったことがあるし
もうちょっと他にいい方法はないのか?
そう思い調べているとたどり着いた。
ぼーか郎殿である。
日本語見た時めちゃくちゃ安心した。
何がすごいって変換する種類もたくさんある。
無料で使えてしまう。神である。何故検索上位じゃないんだ。海外のサイトよりもっと上だろ。
ちなみにWAVファイルじゃなくてMIDIファイルを突っ込むとWAVファイルの変換方法の案内をしてくれる。
優しすぎかよ。変換するならここをみんなにおススメしたい。
と、ぼーか郎殿の力を借りてやっとこさMP3に変換終了。やったぜ。
それからアップロード方法の壁にぶつかる。
てっきりMP3ファイルをブログにドラッグで引っ張れば勝手に音楽再生のバーがでてくるものだと思い込んでいた。
こんなやつ↓※画像です。
当然の如く無理。
そこで自作音楽をYouTubeに投稿して直リンしてる人がいたのを思い出して自分もYouTubeに投稿してリンクを繋ごうと思いつく。
まさかYouTubeにまで手を出すと思わなかった。
チャンネル設立、登録。
が、またしても問題が起こる。
MP3の動画、そのまま投稿できない!
どうすりゃいいんだ?と調べたところ適当な画像を付けて動画にすればいいんだと判明。
でも動画編集方法にまたしても苦戦。
自分の使っているWindowsに搭載されている動画編集ソフトは自分のファイルの曲が使えない模様。(多分ちゃんと調べれば出来るのかもしれないが自分が調べた範囲ではたどり着けず)
ここでPCで動画作成出来ないのなら、と
作成したMP3をDrop Boxを解してiPhoneへ送り、iPhoneのアプリで動画編集をしてYouTubeにアップするという作戦を考える。
ここでも色々悪戦苦闘した結果、iPhone搭載アプリのI Movieで作成。しかもYouTubeに作成したらリンクしてそのまま投稿できる。なんだこれ優秀だな。appleの便利さに感心してしまった。
最終的に
MIDIファイルをWAVに変換→ぼーか郎でMP3にする→I Movieで画像を付けて動画作成→YouTubeに投稿
という方法でブログに音楽をやっとこさ載せられた。
一苦労だ。
MP3の音楽載せるのってこんなに大変なんだな。
とりあえず今回はお世話になったぼーか郎殿に感謝を送りたい。
ものすごい助かりました。ありがとうございます。
音楽ド初心者が曲を作る
ゲーム音楽が昔から大好きだ。
悪魔城、カービィ、イトケン、BEMANI、昔からずっと聞いていた。
そんな音楽に憧れて自分もゲーム音楽を作りたいと思ったのは10年も前の頃だ。
Google先生に聞いて「dominoがええんやで」と言われて手こずりながらダウンロード。
このdomino、無料の作曲ソフトなのに機能が充実している。
まさにうってつけ。神である。
自分のスペックはパソコン素人かつ作曲ド素人。ピアノ昔やってたけど小学生だったし。
だがdominoに曲を打ち込めば何とかなるっしょ!習うより慣れろだ!と根拠のない思い込みがあった。
これ、振り返って見ればペンタブ購入した時と全く同じだったな。
機材があれば何とかなるんじゃね?というアレだ。
もうこの時点で先の展開が読めると思う。
お察しの通り、ダメ人間の即落ち2コマである。
素人、画面を見てやる気を失う
素人、疑問の渦に飲まれる。
何?どういじるの?音鳴るけど曲っぽくないし……
っていうか曲ってどう作るの?どうやったら音楽として成立するんだ?
PCで調べよ!
何?音楽理論?コード進行???
・・・・・・・・。
止めよ。
こうしてdominoをダウンロードして放置。なんという体たらく。
やがて存在も忘れられた。
時は経て10年……
あの時は諦めたけどやっぱり作曲したい!
という欲が無謀にも再びおこったので
初心者でも楽に出来て分かりやすくて理解できる方法はないのか!?
と都合のいいことを調べてみる。
そんなものあるわけ……
あった。
3日で作曲だって!!
やるっきゃない。早速購入する。
この本、dominoで作曲するらしい。
眠っていたdominoを再び起動。使ってなくてごめんな、domino。
すごいこの本。丁寧だ。どこを設定すればいいのか、どこから手を付ければいいのか、1からちゃんと説明してくれる。
必要最低限の動作しかないので機械音痴で説明聞くの面倒って自分も内容に着いていける。
1日で曲と呼べるものが出来た。
ベースやドラムってめちゃくちゃ大事なんスね。
改めて聞いてもこれ、
曲じゃん。
自分の手でこんなに出来るものなんだな。
この本の制作者である10日Pもとい、monaca:factory氏は中学・高等学校の教員免許を持っているそう。
やっぱりそのおかげか教え方が上手い。分からない人側の気持ちを汲み取ってくるので参考書の中で置いていかれることがない。
世の中の本みんなこのくらい分かりやすけりゃいいのに。作曲する人、是非おススメしたい。
そんなこんなでdominoを使い始める。
無料なのにすごいぞdomino。
ありがとうdomino。
読書感想 異邦人
カミュ (著), 窪田 啓作 (翻訳)
異邦人、手に取る度に久保田早紀の歌が流れてきて大変だった。
日本人は異邦人という文字を見るとこの曲が流れてくるように出来ているんだと思う。
これ、翻訳のせいもあるのかもしれないけれど自分、主人公を途中まで夫人だと思って読んでた。
主人が~とか言い出すから主人=旦那だと思っていた……
ルムソーも女性名か男性名か分かりづらいし。
なので途中でマリィに主人公がムラムラし始めたのでレズなのか!?と驚いたし男だと理解した後も主人がいるってことはゲイなのか!?と混乱した。
とんだ勘違いをしてしまった。
翻訳が直訳過ぎて分からない部分も多々あった。
マリィはブイの上に乗った
という一文とか。何の上に一体乗ってるんだ。
こんな図しか浮かばなかったぞ。
調べたら浮袋のことだったらしい。
どうしてティーカップを茶碗と翻訳するのにブイは浮袋と訳さないんだ……
読んでみて初めに思ったこと、
これ、コンビニ人間と同じ思考回路の人間だ……
ルムソー、人に対する共感力が圧倒的に欠けている。
ルムソーは母の葬儀をどうでもいい……って態度で参加したり、自分の彼女が死んだと思った途端に彼女に対する興味を失ったり、善悪の区別を付けずに人に接し、行動したりして無感情に生きている。
自分に好意を持っているマリィに対して君を愛していない、と答えたり風俗女の斡旋を仕事とする男と親しくしたり、序盤、彼に対する感情は決して良いものではない。
だが彼は自分に正直で決して計算高くない。自分の感覚だけを信じ、神は信仰しない。
たとえ、ウソでも神を信仰すると言えば命が助かったとしても彼は言わない。不利になることでも、笑われることでも正直に本当のことを答える。
読んでいて正直すぎるがゆえに裁判がどんどん不利になってゆく彼に同情をしたし、ただ彼は平穏に生きたいだけだったのに……と気の毒に思えたし、読後もしばらくそう思っていたけれどよくよく考えてみるとルムソーは母親の死んだ日に面倒そうに葬儀に出てさっさと帰って娯楽映画見て女と遊んで、風俗斡旋業のチンピラの友人とはチンピラ男を裏切った女をボコボコに痛めつける手伝いをしておいて知らん顔したりして全然行動に同情出来ないな。
これ、殺したのがアラビア人の男だからあまりその殺人について問われないけれど殺したのが子供だったとしてもルムソーは反省もしないんだろうなと思ったら彼に共感できなくなった。
そもそもチンピラ男を手伝わなければチンピラ男の彼女の兄弟であるアラビア人男に付け狙われることもなかったし割と自業自得でにあるな。
彼の主観なので被害者みたいな書かれ方をしているけれど彼を有罪にしようと糾弾する検事の言い分も分からなくもなくて、ルムソーは良心の呵責が無いから彼に対して恐怖を覚えるのも仕方がない。
最後のルムソーが神父にブチ切れるシーンは彼が平穏を望むのに世間に生きられない男だという感じがしてとても良かった。
この感想書いてたらまた異邦人が頭の中に流れ出してしまった。
読書感想 億男
著 川村 元気
あらすじ
借金を背負い、妻にも離縁され、司書の仕事と夜のパン工場の二つの仕事をしながら生活する一男。そんな一男がある日偶然にも手に入れた宝くじで3億円当てる。
急な金が入ったことに困惑した一男は3億円当たったことをかつて大学を共にしていた15年前の親友に伝えて相談することにする。
この親友は企業により大成功をおさめ、膨大な資産を手に入れていた。彼ならばきっと金のことを知っているだろうと。
一男は彼に問う。
お金の正しい答えを知りたい。このお金をどうしたらいい?
その日、彼の家に泊まり目を覚ましたとき、そこには親友の姿も3億円も消えていた。
一男は金と親友の居所を求めて奔走する――
これはビジネス書とか好きな人には面白い内容かもしれない。
3億手に入ったとして、投資や企業に使わない限り自分たちは結局家を買う、車を買う、いつもより美味しいものを食べる、そんな程度で済ませてしまうだろうなと思う。
全て叶って手に入れてしまった人間の境地ってどんなのだろう。
気になったのが、金持ちたちが「金持ちなりに金に苦しんでいるんだ!」って語るけれど借金を背負ってる一男を前に金の被害者のように語るのはちょっと妙だなと感じた。
そんなに金に困ってるならアフリカに井戸を作れ。寄付活動をしろ。
どの登場人物ももっともらしい顔で格言を言うので誰が正しいのか、誰も正しくないのか悩みながら読んだ。
金のことをもっともらしい雰囲気で言われると納得しかけてしまうのでどれが正解なのか分からない。作中最後に一男の妻が言った「金により失うものは欲だ」という言葉、それもまた受け入れてよい結論なのか。借金により失うものと儲けた金により失うものを同等に扱うのは違うんじゃないのか。
終わりはとりあえず金と親友の件は解決したけれどモヤモヤが残る。
金に正解はないということか。
っていうか、作者自身が映画プロデューサー、小説家、脚本家、映画監督やっていてドラマは『電車男』とか、映画は『告白』『君の名は』とかに携わっていてかなり一般人とは違う層に住んでる人間なんだよなあ。
そう思うとこの話、ますますモヤモヤするな。